高学歴親が間違う「先回り子育て」の落とし穴 脳を育てるには守られるべき段階がある

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0~5歳ではまず「からだの脳」を育てる必要がある(写真:IYO/PIXTA)
高学歴な親は知識があり、一般的に経済的に余裕のある人も多いので、子どもにとって「良かれと思ったこと」ができてしまいます。それが過干渉となり、「あぶない子育て」になってしまうことがあります。本稿では小児脳科学者である成田奈緒子氏の著書『高学歴親という病』より、高学歴の親に多い子育ての問題点について解説します。

人間が生きてゆく機能の大部分は、脳が担っています。ですから子育てイコール「脳育て」と表現していいくらいです。首がすわる前に言葉を話す子がいないように、脳の発達には段階があります。したがって、この脳育てにも守られるべき順番があります

子どもが生まれてから5歳くらいまでに、まず「からだの脳」を育てなくてはなりません。寝る、起きる、食べる、からだをうまく動かすことをつかさどる脳です。これは主に、内臓の働きや自律機能の調節を行う視床下部などの間脳や脳幹部を含む部位を指します。

生まれたときは寝たきりで、昼夜関係なく泣いておっぱいやミルクをねだります。徐々に夜起きずにまとめて眠ってくれます。首がすわり、寝返りを打ち、お座りをしてハイハイができるようになります。そのうち、朝家族とともに目覚め、夜になったら眠り、食事を3回とり、喜怒哀楽を表現し始めます。要するに、人が生まれてから最初に始まるからだと脳の発達です。

このからだの脳が育つ時期を追いかけるように1歳から「おりこうさんの脳」の育ちが始まります。主に、言語機能や思考、スポーツの技術的なもの(微細運動)を担う大脳新皮質のことです。小中学校での学習を中心にぐんと発達しますが、当然ながら個人差があります。おおむね18歳くらいまで時間をかけて育ちます。

最後に10歳から18歳までにかけて育つのが「こころの脳」です。大脳新皮質のなかでも最も高度な働きを持つ前頭葉を用いて、人間的な論理的思考を行う問題解決能力を指します。

このように3段階で脳は育つのですが、多くの親たちが「からだの脳」を育てずに、「おりこうさんの脳」と「こころの脳」の機能を求めています。それが、高学歴親が子育てでつまずく大きな要因です。

『高学歴親という病』P117より
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