世界の富裕層は習い事で「子どもの好きや得意」をどう伸ばしているのか 大学進学を見据えた「大好き競争」の中身

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プログラミング、レゴロボティクスなども人気があります。ローカルスクールではマウスを使ったタイピングも小学校1年生ごろから教えているようです。ロブロックスなどのゲーミングクラスを体験させたところ、タイピングとライティングが弱いので、もう少し練習をしてから参加するようにアドバイスを受けました。スクラッチやマインクラフトなどのクラスはタイピングができない低年齢の子どもにも人気があります。

プログラミング教室では3Dプリンティングも体験できる
(写真:花輪氏提供)

ちょっと変わった習い事としては、セーリング、ポロ、クリケットなどがあります。セーリングの場合はヨットを所有・保管しなければならず、お子さんに習わせている友達も維持費や運んだりするのが大変だと言います。

乗馬をしながらゴルフのような動きをするポロも高額な習い事です。インストラクターにかかる費用以上に馬にかかる費用が膨大だからです。40分程度のプライベートレッスンの場合、3万円程度かかると聞きました。友達はグループレッスンを週2回受けさせていて、ポロに月13万円程度かけているそうです。

中学生くらいからはビジネス起業コンテストなどもあるようです。スニーカーを安く仕入れて転売するなどシンプルなビジネスアイデアなどもあったそうですが、起業について考えたり、チャレンジする機会を持てるようです。

このような習い事のコンペティションや進級テストなどがあるものも多く、大学受験のアピールに書ける場合もあるのでローカルの人は好んで参加する傾向にあります。習い事の運営者側も熱心に企画をしており、結構な賞金が出る場合もあります。そうした機会に向けてクラスも組まれており、初心者からチャレンジできるものが多いです。

娘もゴルフを始めて3カ月でコンペティションに参加したのですが、全員を表彰してくれ、一緒に回った組の中でも真ん中の順位だったので自信とやる気につながりました。先生がルールの説明、指導、フィードバックをくれて思い切ってチャレンジしてよかったと感じました。

花輪さんの娘さんは、ゴルフを始めて3カ月でジュニアゴルフのコンペティションに参加した
(写真:花輪氏提供)

子どもたちが習い事で忙しい

ローカル校やインター校のママたちと話をしていると、子どもたちが習い事で忙しく、送迎が非常に大変という話題が出ます。

シンガポールでは習慣的に小学生の子どもを1人で行動させることは少なく、親が付き添うのが一般的です。そのために子どもの人数が多いと、それぞれの習い事の送迎だけでも一仕事になります。また、小学校の高学年になるとしだいに学校での勉強も複雑で難しくなってきます。学校の宿題をこなし、毎日のルーチンをさせる時間を確保する必要も出てきます。

そんなこんなで、わが家は習い事を思い切って整理しました。これまで、ジムナスティックス、バレエ、ピアノ、アート、乗馬、テニス、水泳、そろばん、ガールスカウトなど、さまざまな習い事を2〜4歳などの低年齢からやらせてみました。最初のうちは教室で寝ていたりすることもあったほどでした。低年齢のときは時間もあり、塾代などもまだかからない時期だったので、とにかくたくさん試させたのです。

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