「西代洋」膝を壊しても貫くぽっちゃり芸人の矜持 石塚英彦から学んだ「ベタであること」の覚悟

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その空気に胸を借りるじゃないですけど、こちらもハードなツッコミを入れたりもさせてもらうと、それをすごく喜ばれて。

そのロケでカニのお店に行ったんですけど、2人が並んでお店の方のお話を聞きながらカニを食べるシーンで、僕が話を聞きながら自分の持っているカニを石塚さん側にほんの少し寄せたんです。

もちろん、言葉にはしませんけど「石塚さん、このカニにパクついてくれへんかな……」と思ってのことだったんですけど、まさに間髪入れず寄せた瞬間にパクッと食べてくださった。そうしたら、僕も「こっちのカニや!」とまたハードヒットでつっこめる。そんな感じで、おこがましいですけど、実に楽しく、気持ち良く、ロケを終えることができたんです。

ロケでその日に摂取したカロリーはその日に消費

帰りのロケ車の中で、石塚さんが「西代君、本当に楽しかったよ。また仕事しようね。そして、ロケでその日に摂取したカロリーはその日に消費しないとダメだよ」とおっしゃったんです。これは後で石塚さんのマネージャーさんに聞いたんですけど、その言葉はグルメロケで認めた人間にしか言わない極意だと。

グルメロケを長くやるためには健康をキープしないといけない。そのために石塚さんもロケの日のうちにジムに行かれたりしているらしいんですけど、その一番大切でベーシックなことを初回から僕に教えてくださったようで。

そこから石塚さんが出てらっしゃる番組に呼んでくださるようになり、僕がいないところでも「西にすごいグルメロケ芸人がいる」と言ってくださるようになったんです。

それによって、もちろんグルメロケにおける僕の価値をこれでもかと上げていただきましたし、自分の中でも「これだ」と方向性が定まりもしました。

そんな直接的な部分ももちろんありがたいことなんですけど、一緒にいさせてもらうことで、広い意味での芸人の矜持をこれでもかと教わってきたなと思います。

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