無名でも「鉄道業界で圧倒的シェア」どんな会社? その製品を車内で見たことがない人はいない

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323系車内
JR西日本の大阪環状線323系車内。各部のサイン類を関西工機整備が手がけている(記者撮影)
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社名は誰も知らないが、その会社の製品を見たことがない人はいない――。

JR西日本グループにこんな不思議な会社がある。尼崎市に本社を置く関西工機整備という会社だ。JR西日本の子会社で鉄道車両の整備や保守を行うJR西日本テクノスの子会社。つまりJR西日本から見れば孫会社にあたる。JR西日本の本体の社員の中にはこの会社の存在を知らない者も少なくない。

しかし、同社はJR西日本の鉄道車両の車内案内サインや外装のラッピングを一手に引き受けるほか、最近はJR西日本以外の車両にも展開する。国内の鉄道車両メーカーの大半と付き合いがあり、各メーカーが製造する新型車両に使われる案内サインも製造する。「新型車両の車内のサイン表示は国内シェア5割を超えているのではないか」(同社関係者)というほどだ。いったいどんな会社なのか。

国鉄工場内の下請けとしてスタート

関西工機整備が設立されたのは1975年。国鉄鷹取工場(神戸市)などで清掃や運搬、倉庫管理、守衛など工場内のさまざまな下支え業務を請け負う会社として発足した。当時の国鉄の工場には「ペイント職場」というものがあり、改造した車両の車体番号や機器の名称などをペンキで手書きしていた。それが、国鉄末期頃からは印刷したシールなどで対応するようになっていた。同社は印刷事業も行うことになった。

その後、JR西日本は改造車両だけでなく、新型車両にもシール対応を行うこととなった。その場合は車両メーカーにシールを納めることになる。また、車両メーカーに新型車両用のシールを納めるということは、その車両メーカーが手掛けるほかの鉄道会社の新型車両にも展開が可能ということになる。

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