「デザートX」に乗って感じたドゥカティの本気 パリダカを連想させるデザインと新技術の融合

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
リアビュー
デザートXのリアビュー(東洋経済オンライン編集部撮影)

1980年代の国際ラリーマシンにならって、大きめの燃料タンクが装着されており、跨って走りだすと、その存在感はあるものの、乗り手との一体感を生み出してくれるポジションは、流行のアドベンチャーモデルというより、むしろラリーマシン的な印象だ。

ヘッドライト
フルLEDシステムを採用した、デイタイム・ランニング・ライトを備えた印象的なヘッドライト(東洋経済オンライン編集部撮影)

そう、デザートXは、アドベンチャーマシンより、ラリーレイドマシンレプリカと表現したほうが自然だろう。荒野を照らすデュアルヘッドライトを採用したフロントカウルや大型燃料タンクに加え、パッセンジャーシート下にはオプションで燃料タンクが増設可能なので航続距離延長といった恩恵も受けられる。

そこに搭載されるのは、ドゥカティのスーパースポーツモデルにも採用されているV2・900ccエンジン。実際に走らせてみると、オフロードスポーツライディングを前提に仕上げられたラリーレイドマシンレプリカという印象を強く植え付けられた。

ドゥカティがオフロードバイクを作る意味

試乗シーン
筆者による試乗シーン(東洋経済オンライン編集部撮影)

さて、ドゥカティと言えば、MotoGPやワールドスーパーバイクでの強烈なトップ争いを連想される方が多いだろう。レース活動のみならず、その中心はやはりオンロードモデルが主力であり、最高峰スーパースポーツモデルから、ストリートでも十分に楽しめるストリートファイター系アグレッシブモデルにネイキッド、そしてツーリングモデルなどのラインナップが今までの主製品だ。1960年代前後には、オンロードともオフロードとも言えぬ「スクランブラー」タイプのモデルも発売はされていたものの、基本的にはドゥカティはオンロードモデルを主力としたバイクメーカーである。

しかしながら近年、ネイキッドモデルやスーパースポーツモデルは市場においては、各メーカーのリリースも多く飽和状態であり、ユーザーの新しく求めるカテゴリーとして注目を浴びはじめたのがアドベンチャーモデルと言えるだろう。じつのところ、アドベンチャーモデルの歴史は長く、今にはじまったものではない。古くは1980年代から国際的なラリーレイドマシンのレプリカとして存在していたものの、この数年で一気に人気が上がっている。

次ページ実績豊富なエンジンと新機軸シャーシとのマッチング
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事