漫画アプリで覇権を広げる「韓国勢」のすごみ 単行本で稼ぐ日本の出版社もようやく本格参入

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縦読みのデジタル漫画「ウェブトゥーン」が急成長中だ。出遅れていた日本勢も出版大手やITベンチャーが本格参入。先行する韓国勢に勝てるか。

スマホで見られる漫画の一覧
LINEマンガやピッコマなど、スマートフォンに特化したデジタルコミックが人気だ(編集部撮影)

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スマートフォンの画面を縦にスクロールしながら読む漫画の一種、「ウェブトゥーン」の業界が今熱い。

販売のプラットフォームである漫画アプリ業界は韓国勢を中心に活況を呈する。韓国IT大手ネイバー傘下のLINE Digital Frontierは「LINEマンガ」を運営しており、子会社が運営する「ebookjapan」と合わせた8月の国内流通総額は100億円を突破した。

商機があると見た日本勢も動き出している。集英社やKADOKAWAといった大手出版社に加え、グリーやアカツキなどのスマホゲーム会社や、『進撃の巨人』や『SPY×FAMILY』を手がけるアニメ制作会社のウィットスタジオ、さらにベンチャー企業など、制作への参入が相次ぐ。

韓国ではすでにヒット作も複数誕生しており、例えばネットフリックスで注目を浴びた『梨泰院クラス』はウェブトゥーンが原作だ。こうしたウェブトゥーンを元にしたドラマ化の動きは最近になってますます活発になっている。2022年5月には、TBSがネイバーなどと合弁でウェブトゥーン制作会社の設立を発表した。

漫画とは違う「ウェブトゥーン」

ウェブトゥーンが漫画と大きく異なるポイントは「縦読み」と「オールカラー」の2点だ。これらは一見したところ、それほど大きな違いには見えないが、読み方と制作体制において違いが生まれている。

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