「ウィルコム」「ガラケー」写真で振り返る深い魅力 カップル購入や、デコ電、「写メる」などの言葉も

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ウィルコムだけでなく、当時の携帯電話を振り返ると、端末のボディをラインストーンなどで施した「デコ電」や、ストラップを端末にじゃらじゃらつけるなど、若者たちは「オリジナリティー」にこだわっていたことも特徴として挙げられる。

また個性的な待ち受け画面も多く登場した。2003年にイラストレーターで漫画家のカナヘイ氏が携帯電話向けにイラストとポエムが描かれた待ち受け画面を配布すると、女子高生の間で大ヒット。これ以降、待受画面やデコメールを自分たちで自作することがブームとなった。

自作の待ち受け画面。当時のはやりを再現した(写真:筆者提供)

中でも派手な待ち受け画像は「画嬢」と呼ばれ、2006年にはストレートな気持ちをぶつけた「パネェ画」 (下画像)など、さまざまな待ち受け画面が画像素材サイトの「画嬢倉庫」や、他サイトで提供された。

パネェ画(写真:筆者提供)

なつかしさが詰まっている

スマホは確かに便利だ。カメラ機能も動画機能も性能はつねに進化し、ガラケーよりもスマホが優る部分は多い。だが、ガラケーにはスマホが勝てない私たちの「平成中期の思い出」 が詰まっている。

2023年には公衆PHSサービスが終了し、その数年後には3Gサービスの「FOMA」も利用できなくなってしまう。 1つの時代が終わるといえばそれまでだが、ほんの少しだけ青春時代のあの頃を思い出すのもまた一興かもしれない。

Tajimax ライター・コレクター

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たじまっくす

東京都出身。2018年からSNSを中心に90年代〜00年代の平成ガールズカルチャーを紹介している。『オリコンニュース』『現代ビジネス』『ビジネスジャーナル』などで平成ガールズカルチャー関連のインタビュー取材ほか、「アーバンライフメトロ」などのウェブサイト、「クイック・ジャパン」に寄稿。90年代〜00年代の平成ガールズカルチャーのコレクターでもあり、古雑誌をメインに膨大なアイテムを所有している。

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