シャープ、赤字転落で金融支援を要請へ

リストラを伴う再建計画の実現性がカギ

5月に発表予定の新中期経営計画ではリストラが発表される可能性も(撮影:ヒラオカスタジオ)

経営再建中のシャープの銀行融資の返済に懸念が生じている。主要取引行であるみずほ銀行と三菱東京UFJ銀行の2行に対し、金融支援の要請に動いていることが判明。債務の一部を優先株などに振り替える「デット・エクイティ・スワップ(DES)」などの手法を採用し、1500億円規模の資本を捻出する案が出ている。

また大阪・堺市の太陽電池工場売却や広島県三原市のLED(発光ダイオード)工場、同県福山市のセンサー工場を閉鎖するといった見方も浮上。事業縮小や撤退に踏み切り、2015年度以降の再建への道筋を描く狙いがあると見られる。

DES実施の大前提とは

2011年度、12年度に計9000億円もの巨額赤字を計上したシャープ。2013年6月には主力2行の協調融資3600億円の返済期限が迫り、資金繰りに窮した。しかし、2013年度以降の3カ年中期経営計画の達成を前提に、返済期限が2016年3月に延長された。

シャープも2013年秋に公募増資で約1300億円を調達。2013年9月から2014年9月にかけて計3回、3300億円の社債償還を乗り切り、財務危機の峠は越えたと見られていた。

ただし、2014年末時点で依然として返済期限が1年以内の短期借入金は7172億円に上り、前述の協調融資の期限も2016年3月に迫る。本来なら、中期経営計画(2013年度~2015年度)の実行で財務体質改善につなげ、返済原資を捻出する計画だったが、2014年末から頼みの中小型液晶パネル事業が失速。白物家電や太陽電池は円安による調達コスト増が打撃となり、2月には今通期最終赤字に転落すると公表。"返済シナリオ"は狂った格好だ。

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