「血だらけでも配達続けた」アマゾン配達員の過酷 横須賀、長崎など各地で広がる労組結成

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EC大手・アマゾンの配達ドライバーが今年6月に横須賀、9月に長崎で労働組合を立ち上げた。組合はアマゾンが委託した運送会社と業務委託契約を結んで働くドライバーによるもの。労働環境の改善は進むのか。

注文商品が入ったアマゾンの箱
アマゾンは当日便の強化など迅速な配達に力を入れてきた。配達ドライバーの環境改善は進むか(記者撮影)

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「荷物の量が多すぎる」「スピード違反をして無理して回っている」「おそらく過積載」「休憩も取れない。走りながら食事をしている」――。配達を担当するドライバーの声からは、現場の苦しい状況が浮かび上がる。

EC大手・アマゾンの配達ドライバーが労働組合を組織する動きが広がっている。今年6月には、全国ユニオン傘下の東京ユニオンで「アマゾン配達員組合横須賀支部」が結成。続いて9月4日にも長崎支部が結成された。

組合はアマゾンが委託した運送会社と業務委託契約を結んで働くドライバーによるもので、労働環境の改善を求めて交渉に臨んでいる。横須賀の組合結成を受け、各地で労組結成に興味を示すドライバーも多く存在している。長崎に続き、今後も複数の組合が立ち上がる見通しだ。

他人のコードを利用して配達

横須賀支部ではすでに、いくつかの改善もみられている。アマゾンジャパンと1次下請け、2次下請けの会社に対して労組の結成を通知し、要求書を提出した。すると、配達時間の上限として設定されている1日13時間、週60時間が徹底されるようになったという。

配達員にはそれぞれ個人を識別するコードがあるが、60時間の上限を超えて配達するため、 60時間未満の配達員のコードや、退職などで契約関係がなくなった配達員のコードを使って配達することが常態化していた。労組結成後は他人のコード使用がなくなり、倉庫から帰る時間も21時までに徹底されるようになった。

そのほか、アルバイトが仕分け作業をして、休憩時間がとりやすくなった。雨天時に置き配に使用するビニール袋が用意された(以前はドライバーが準備していた)、倉庫管理者の言葉遣いが丁寧になったなど、細かな改善がなされたという。

長崎支部では、他県と比べて安い1万4500円の日当を引き上げることを最優先課題とする方針だ。長崎は坂が多いため、ほかと同じ荷物の個数でもドライバーの負担が重いという事情もあるようだ。具体的には日当を1万8000円とすることや、セール期間中の日当引き上げも求めていく。

現場のドライバーは過酷な環境下で日々配達をこなしている。全国ユニオンではドライバー向けの電話相談等を開催しており、驚くような事例が各地から寄せられている。

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