一方、ギリシャで親しまれているギリシャ神話に出てくる登場人物は、神様であってもとても人間味があると言われています。神様という特別な存在であっても、人間のように怒ったり悲しんだり、喜んだりします。もちろん失敗もたくさんします。
ゼウスは浮気を何度も繰り返しますが、そのたびに奥さんのヘラは怒って、浮気相手をひどい目に合わせます。ただ、そこには失敗してもやり直せるという、少しの希望も感じることができます。神様だって自分勝手に行動し、いろいろ失敗もするのだから、少し失敗したって頑張ればそれを取り戻せる。そんな風に感じるのです。
人に危害を加えたり、迷惑をかける行為は褒められたものではないし、避けられるのであれば避けた方がよいに決まっています。ただ、失敗をしてしまったら、そこでお終いという考え方だけだと少し悲しい気もします。ごんの気持ちを汲み取る話の終わり方の方が、私は好きです。
昔話は日本の文化や考え方を知る1つの方法
もちろん、残酷な終わり方をするのは日本の昔話だけではありません。みなさんご存知の『イソップ物語』や『グリム童話』なども、かなり衝撃的なエンディングを迎えるものは少なくありません。
そして、昔話には例えば、「悪いことをしたらダメだよ」ということを教えるためにわざわざ怖い「報復」が含まれているのかもしれません。前述の通り、最近は同じ話だったとしても、マイルドなエンディグなものもあるなど、単純に日本と海外のものを比較してどちらかベターか、と論じるものでもありません。
まだまだ私の知らない話もたくさんあると思いますし、私の解釈が正しくないということも多いと思います。ですが、私にとっては日本の考え方や文化ををよりよく知る1つの方法となっているのは確かです。息子の寝る前なので、私も寝そうになりながら聞くことも多いですが、少しずつ勉強していきたいと思っています。
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