国会議員が得る「お金」がどれほどか知ってますか 文書通信交通滞在費の問題は継続して議論が必要
「アメリカ」の下院・上院では支給額にかなりの差が生じます。下院は「議員代表職務手当」が支給されます。この手当から、交通費、通信費、秘書給与その他の経費を支出します。その額は1億2000万~1億8000万円と差があります。アメリカ合衆国議会議事堂があるワシントンから選挙区までの距離、事務所賃貸料等の個人差が生じているためです。
上院は「秘書・事務所費用会計」として、事務費から秘書給与までの経費すべてを支出します。その額は約2億4000万~4億円程度です。両院とも秘書給与を流用できますが、充当されるのは、下院で8000万円程度、上院では2億~3億円です。秘書の人数も下院なら5名程度、上院で30~40名と開きがあります。
不適切な経費請求が発覚し、厳格化されたイギリス
「イギリス」の上院は貴族院として世襲により構成されてきましたが、現在は削減され無報酬を踏襲しています。下院は基本給に手当が加わりますが、各議員が実費精算することから内容が異なります。英国下院は約1126万円、「秘書雇用手当」が3人で平均約1300万円程度です。手当や使いみちは詳細に公開され、誰でも閲覧できるようになっています。
2009年に多くの不適切な経費請求が相次いで発覚しました。イギリスの新聞、『デイリー・テレグラフ』は、全国646人の議員のうち、200人以上の不適切な経費請求を明らかにします。議員は国民から強い反発を受けました。その後、ルールが厳格化され、現在では公開が義務づけられています。
「ドイツ」の議員報酬は1466万円で欧州では2位、世界全体でも8位の高額議員報酬です。個人で秘書を雇った場合はその人件費として最大23万9000ユーロ(約3100万円)が支払われます。秘書の数は制限がありませんが近親者の雇用を禁じています。平均6~7名です。
「フランス」は1085万円で、これは世界14位のランクです。秘書の雇用に関しては、上院で約952万円、下院で929万円が支給されます。人数は上院6名、下院では5名まで可能で半数はパートです。
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