「焼肉きんぐ」が圧倒的な支持を集める納得の理由 "潜在的な不満"を料金やサービスで取り除いた

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各店舗には焼き具合を監視する「焼肉ポリス」がいる(写真=物語コーポレーション)

2016年頃から進めたものに「減卓」と呼ぶ、テーブル数を適正化した取り組みがある。厨房の生産能力を超える来店客で混み合うと、注文からメニュー提供まで時間がかかり、お客はストレスを感じる。また座席の間が狭いと、落ち着いて食事もできない。

それを防ぐため新店や店舗改装の際に見直してきた。これがコロナ禍で座席と座席の空間、間仕切りなどが評価され、一段と人気が高まった(図表参照)。

(外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

夏の限定メニューでは「冷麺」も人気 

多彩なメニューが人気の同店だが、新鮮味を打ち出す工夫も行う。例えば春夏秋冬で実施する限定メニューだ。6月22日(水)から8月下旬までの予定で「焼肉は自由だ! 夏焼肉編」を開催している。

肉以外の注目商品は冷麺。「ひとくち冷麺」(税込み319円)、「レモン冷麺」「和風冷麺」「ピリ辛担々冷麺」(いずれも同429円)の4種類で訴求する。前述した「きんぐコース」「プレミアムコース」を注文すれば、各料金内で頼むことができる。

「4種類の中で一番人気はピリ辛担々冷麺で、これを目当てに来店される方もおられます。肉料理では『【三元豚】壺漬けすだれカルビ』も用意しました。韓国風の味つけが好評です」

若い世代を中心に激辛ブームが続くが、「あくまでファミリー層が中心なので、基本は万人受けの味つけ。極端に辛い味は商品設計として考えていません」と語る。

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