「焼肉きんぐ」が圧倒的な支持を集める納得の理由 "潜在的な不満"を料金やサービスで取り除いた

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「【名物】きんぐカルビ」(左)と「【名物】花咲上ロース~ガリバタ醤油~」(写真=物語コーポレーション)

「注文から提供までお待たせしない対応もしています。制限時間100分の時間制限がある食べ放題は、お客さまも飲食の提供まで時間がかかるとストレスを感じます。そうさせない工夫が、適切な人員配置と配膳ロボット『みーと』(ソフトバンクロボティクス社製)の活用で、迅速に提供できるようになりました」(同)

こうして提供までの時間短縮を進めてきたが、最近は一段と来店客も多い。

東京都世田谷区の「焼肉きんぐ 駒沢公園店」(筆者撮影)

例えば、東京都内にある「焼肉きんぐ 駒沢公園店」(世田谷区)は1階から3階まで客席がある大型店だが、6月の土曜日夕方に順番受付状況を見たところ「ただいまの待ち:79組」となっていた。

早めに食事をして、遅くならないうちに切り上げたいのは最近の傾向だ。同店も21時を過ぎると来店客が落ち着くといい、別の日の同時刻に受付状況を見ると「ただいまの待ち:3組」だった。ピーク時の接客対応は今後の課題だろう。

焼き加減を見回る「焼肉ポリス」もいる 

ここまでの成長を支えてきたのが、前述した「お客の不満解消型」ともいえる手法だ。特にユニークなのが、「焼肉ポリス」の存在。店内を見回り、焼き方を指導する。

「せっかくの肉も、例えば会話に夢中になって焦がしたりすることもあります。そこで焼肉ポリスが“おせっかい”をすることで、お客さまに肉を美味しい状態で食べていただき、食事時間を楽しんでいただきたいのです。『この食材はどの程度焼けば美味しいか?』などのご質問にもお答えしています」(同)

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