クラレ社長が語る「高い利益成長」を示せない理由 一本足経営からの脱却は「2030年までに」

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かわはら・ひとし/1962年生まれ。1984年早稲田大学政経学部卒業後、クラレに入社。6年間のドイツ駐在を含め繊維事業に長く携わった後、ポバールフィルム事業部長、ビニルアセテート樹脂カンパニー長を歴任し2021年1月より現職(撮影:梅谷秀司)
化学大手のクラレは前中期経営計画(2018年12月期~2020年12月期)の期間に、最終年度の営業利益900億円という目標を掲げながら、コロナ影響も受けて大幅な未達(2020年12月期の営業利益443億円)に終わった。
1年間のブランクを置き今年度からスタートした新中期経営計画(2022年12月期~2026年12月期)の目標は、2024年12月期に営業利益800億円、2026年12月期に同1000億円と、前中計で市場に約束していた水準からはだいぶ低い。川原仁社長に課題を聞いた。

原燃料価格の転嫁が業績のポイント

ーー新中計の初年度となる今年度は5期ぶりに営業利益で最高益を更新する計画です。足元ではエネルギー危機が続き懸念材料もありそうですが、現状や見通しは。

一昨年から続く原燃料高騰に、ロシアのウクライナ侵攻で拍車がかかった。一部の原材料は手当てが少し難しくなっている部分もある。環境的には今も厳しい状況が続いている。

他方で、お客様に価格転嫁の受け入れをお願いしている部分は想定通りに進み、コスト上昇分をある程度はカバーできている。主力のビニルアセテートなどだけでなく、年初の段階では後れをとっていた繊維セグメントに関してもお客様との価格交渉が進んでいる。それを受けて上期の業績予想は(5月に)上方修正した。

ただ、現時点では下期はまだわからない。トレンドに大きな変化はないが、一部の物資、原料の不足は続いており、不透明感がある。需要自体はほとんどの事業で堅調であり、需給バランスはタイトだ。そうした中で、この先も原燃料の上昇をどれだけ価格転嫁できるかが、引き続き業績のポイントになりそうだ。

ーー前中計では、最終年度の2020年12月期に営業利益900億円の目標を掲げていましたが、大幅な未達でした。

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