複合機大手「富士フイルムビジネスイノベーション(BI)」。2021年4月に米ゼロックスとの合弁を解消し、「富士ゼロックス」から社名を変更。富士フイルムホールディングス(HD)の完全子会社となった。
販売戦略の自由度が高まる一方、オフィス出社が減少するなど市況は厳しい。4月就任の浜直樹社長兼CEOに成長戦略を聞いた。
──21年4月に真茅久則社長(現会長)が就任してから1年で社長交代となりました。
21年は、ゼロックスとの合弁を解消し、今まで販売できなかった欧米などへ自社ブランドの販売やOEM供給を展開できるようになった。当社の歴史から見てもいちばんといえる大きな変化があった年だ。変化に対応すべく、真茅が国内販売網の整理やITソリューション企業の買収など発展の礎を築き上げた。基礎づくりの段階から事業の発展の段階に移るタイミングで私が社長に就任した。真茅からは「事業育成は君のほうが得意」と言われており、市場の変化、会社の変化に合わせて新たな取り組みを進めていきたい。
ITソリューションを事業の中核へ
──22年3月期の複合機などを含むビジネスイノベーション事業の営業利益は前年同期比21%減の579億円に沈みました。
22年3月期は、コロナの影響を受けて非常に厳しかった。物流の逼迫に加え、半導体などの部材が不足し、複合機本体の供給が遅れ、営業利益は厳しい着地となった。
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