ドゥカティ「パニガーレ」記念モデルに漂う伝統 名ライダー・ベイリスの名を冠した走りの本質
今回、ドゥカティの2気筒スポーツセグメント最高峰でもある「パニガーレV2 ベイリス 1stチャンピオンシップ 20周年記念モデル」に試乗したので、そのフィーリングをお伝えしたい。
パニガーレと言えば、2012年に発売されたV2(V型2気筒エンジン)搭載の「1199パニガーレS」が印象的ではあるが、2017年7月には「1299パニガーレRファイナルエディション」へ進化し、ドゥカティの2気筒ファンをおおいに唸らせた。一方でスーパーバイク世界選手権の完全制覇を目指し、2018年にV4(V型4気筒エンジン)搭載の「パニガーレV4」を投入し、フラッグシップモデルとしての座を明け渡した。
しかしながら、伝統の2気筒を受け継ぐ、何ものにも代えがたいドゥカティらしいエンジンフィールを望むユーザーも多い。そこで1199パニガーレSに搭載されたV型ツインエンジン「スーパークアドロ」を、より扱いやすく改良したマシンとして「959パニガーレ」をリリース。その正常進化版が今回の「パニガーレV2 ベイリス 1stチャンピオンシップ 20周年記念モデル」となる。
トロイ・ベイリスの名を冠したスペシャルモデル
ネーミングの由来でもあるトロイ・ベイリス選手は、ドゥカティワークスライダーとしてスーパーバイク世界選手権で2001年、2006年、2008年と3度の世界タイトルを獲得したレジェンド。さらに2006年度最終戦MotoGPバレンシア大会へスポット参戦し、最終ラウンドという最もホットな戦いの場でも、あっさりと優勝してみせた。スーパーバイク世界選手権でチャンピオンを獲得した2008年、最終戦でも優勝を飾り、その大会をもって現役を引退する、じつに潔い男なだけに数々の伝説的な走りが今も語り継がれている。
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