2021年に販促メディアや業務支援SaaSの事業会社を統合したリクルート。それから1年。統合効果は出ているのか。
――リクルートで販促メディアを手がける飲食、旅行、結婚などの領域は、事業者がコロナ禍で大打撃を受けました。
(飲食や旅行業界は)ただでさえ年々利益率が下がっている事業者が多かったところに、コロナが来た。否応なしにデジタル化を進めなければならなくなったクライアントが激増し、それを支援しているわれわれにとって、ある意味、事態がプラスに働いた面もある。
最たるものが(「Air(エア)ペイ」をはじめとする)「エアビジネスツールズ」の躍進だ。具体的な数字は言えないが、順調に導入社数を伸ばしている。
ベンチャーを含め、こうした業務支援SaaSを提供する企業はものすごく増えているが、エアビジネスツールズなら業務・経営支援のあらゆるツールを1つのIDでマルチに使える。クラウド会計のfreeeなど、他社ツールとの連携にも積極的だ。
うちにはもともと「ゼクシィ」「ホットペッパー」のような販促のメディアプラットフォームがあって、一方で業務支援SaaSも手がけている。食品スーパーと専門店街が隣接しているショッピングモールみたいな布陣だ。ここに来てくれれば、クライアントは使いたい機能をひととおり揃えられる。そういう点を売りにしている。
「パートタイム」から「フルタイム」のパートナーへ
――単なる販促メディア企業ではなくなりつつあると。
これまで当社は、採用の母集団を形成をするとか、忘年会時期に飲食店に集客をするとか、一定の目的のために使ってもらうパートタイムパートナーみたいな存在だった。その瞬間の課題は解決できるけど、終わってしまうと関係性が切れて、次にお願いされたときにまたイチから現状把握、課題発見などをする必要があった。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら