反韓報道の日本メディアはまるでかつての韓国メディア
──尹美香事件は、彼女と肩を並べて運動してきた1人の元慰安婦・李容洙(イヨンス)さんという当事者による、団体の金銭管理に疑問を呈する告発から始まりました。
この事件が韓国を強く揺るがしたのは、何よりも李さんという運動団体の核心人物が尹氏を手厳しく告発したからだ。そして、透明性を持って運営していると国民が信じていた慰安婦団体への失望が広がり、さらには、尹氏という慰安婦支援運動で国会議員にまでなった人物の事件だったためです。
──慰安婦問題で韓国メディアは、支援団体の論理や主張がすべて正しいといった報道をしてきた印象が日本ではあります。
韓国国内は大きく保守と進歩(革新)に分かれています。両者とも違いを認め、共存を志向するはずですが、最近は相手方を認めようとしません。
さらに「陣営論理」というものがあります。双方とも、自陣営の人が過ちを犯してもそれを過ちと認めず、逆に相手陣営のわずかな過ちでも大きな過ちだと考えがちですが、今回は違った。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら