マックフライポテトの一部休売を招いた「ポテトショック」。生産や輸入の現場に目を向けると、状況はまだまだ波乱含みだ。
業績絶好調の外食企業を年末年始に襲ったのは、まさかの「ポテト騒動」だった。
「マクドナルド」を展開する日本マクドナルドホールディングス(HD)は、2022年1月9日から「マックフライポテト」のMサイズとLサイズの販売を一時休止、Sサイズのみの販売としている。アメリカやカナダの農場で生産されている、原材料のジャガイモの輸入が遅延しているためだ。
マクドナルドは2021年の12月24~30日にも、MサイズとLサイズの販売を一時休止していた。1週間と短く済んだこの期間と異なり、今回は1カ月程度の販売休止を同社は見込んでいる。
マックフライポテトに使われる原材料のジャガイモは主に船で輸送されるが、港湾労働者やコンテナの不足を理由にアメリカなどでは滞船が生じている。船便の経由地であるカナダのバンクーバー港近くで起きた大規模な洪水も影響した。
そこにカナダでの大雪や航路上での悪天候が襲い、2022年1月上旬から中旬にかけて予定していた船便の到着にさらなる遅れが生じた。
販売制限はこれが最後とは限らない。新たなリスク要因もすでに見えているからだ。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら