研究予算が限られる中、私大の研究力は優れた人材によって支えられている。
「研究力がないと、海外の大学からは相手にしてもらえない」。明治大学の大六野耕作学長が痛感するように、海外での評価を高めるには研究力のアップが不可欠だ。世界大学ランキングも、引用論文数や研究者の評判などの評価ウェートが高い。
しかし私立大学の場合、研究力の向上は簡単ではない。社会科学系、人文系といった文系学部中心の大学が多いことと、国立大学に比べて大学院進学者が少なく、使える予算の額も多くないことが理由だ。
研究力を測る指標の1つである科学研究費補助金の採択件数を見ても差は歴然だ(下表)。上位は東京大学を筆頭に旧帝国大学などの国立大が占めている。私大は慶応義塾大学が10位に入るが、件数は東大の4分の1で、金額は2割に満たない。慶応以下の大学はさらに金額が低くなる。
大規模研究主導者も
そんな中、大きな研究を進めている私大もある。そのカギを握るのが優れた研究人材だ。
国が募集する先端研究プロジェクトに採択されると、巨額の予算を得られ、大きな研究プロジェクトを行うことができるが、国立大の研究者に交じり、私大の研究者が奮闘している。
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