実習生の過半を送り出すベトナム。日越双方の利権構造を見逃してはならない。
外国人技能実習生の半数以上を占めるのがベトナム人だ。その受け入れ現場では何が起き、実習生はどんな生活を送っているのか。得意の日本語を生かし、首都圏の監理団体で働くベトナム人スタッフのジャンさん(28)に話を聞いた。
うちの組合(監理団体)では、ベトナム人を中心に約500人の実習生を建設業界などにあっせんしています。雇用主の企業は、実習生1人につき毎月5万円の監理費を組合に支払う契約です。実習生500人で、組合は月2500万円の収入です。監理団体は「営利を目的としない法人」とされていますが、あっせんはもちろん営利目的で、規模が大きくなればそれだけ儲かるビジネスです。
私の仕事は、企業を巡回し、企業と実習生双方からの相談に乗ることです。現在、新型コロナの影響で実習生の新規入国は止まっていますが、むしろ仕事は忙しい。というのも、コロナに感染する実習生が相次いでいるからです。私が担当する約60人のベトナム人実習生も、今年5月以降だけで15人ほどが感染した。
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