緊急事態宣言で追い込まれ、資本不足に陥る企業が相次いでいる。

「あんな資本調達までして、大丈夫なんだろうか」
飲食業界でこうささやかれているのは、「わらやき屋」などを運営するDDホールディングス(HD)だ。
創業者兼社長の松村厚久氏は、難病を抱えつつも攻めの経営者として知られ、果敢なM&Aでカラオケ、ビリヤード、ホテル、ウェディングにまで業態を拡大。自ら掲げた「100店舗100業態」を実現した立志伝中の人物だ。
しかし新型コロナで暗転する。緊急事態宣言下の昨年4〜5月に既存店売上高が激しく落ち込み、2021年2月期は第1四半期から26億円の最終赤字に転落した。
銀行から70億円の運転資金を借りてしのぐ一方、不採算店を40店舗ほど閉じてリストラも進めたが、第2四半期も56億円の最終赤字を計上。自己資本比率は4%にまで低下するなど債務超過一歩手前まで追い込まれ、資本調達に動かざるをえなくなったのだ。
MSワラントで調達
その結果、DDHDは20年10月に28億円を新株予約権で調達すると発表する。だがこの調達方法が、不信を招く結果となった。
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