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民間臨調が問う「日本モデル」の功罪 政府、専門家、首長の意思疎通に不備

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コロナ対応を独自に検証した民間臨調の報告書。そこであぶり出された「日本モデル」の実相とは。

今後の感染拡大にこれまでの対策の教訓を生かせるのか(ロイター/ アフロ)

10月に新型コロナ対応・民間臨時調査会による『調査・検証報告書』が刊行された。東日本大震災後、福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)として、政府事故調とも国会事故調とも異なる独自の検証を進めた機関のいわば後身である。今回は、政府が行わない検証を、独自に行った点に特徴がある。

もちろんその主眼は、官邸での決定と、専門家会議を中心とする感染症専門家の判断との相克にある。だが、おそらくは海外への情報発信を副次的な狙いとしているもようである。日本が本当にベストプラクティスを世界に提示しえたかを問いただしている。

「日本モデル」が成功したという表現は、緊急事態宣言解除時の安倍晋三首相(当時)の発言でも触れられていた。では「日本モデル」とは何か、それは成功したのか、今後の第2波以降の感染拡大があるとすれば、いかなる教訓を引き出せるかを探っているのである。

専門家会議は6月に中間報告を行って検証しているし、全国知事会も検証ワーキンググループによる報告を公表している。だが、政府そのものについては、現段階ではこれが最良の検証であろう。

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