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「日立には強い現場がある。だからルマーダも生かせる」 インダストリーセクター責任者・青木優和副社長に聞く

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あおき・まさかず/大阪大学基礎工学部卒業後、1977年に日立製作所入社。2012年日立産機システム社長、14年日立製作所常務を兼務、16年専務、17年から副社長(撮影:梅谷秀司)

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日立製作所が今年度からスタートした新3ヵ年中期経営計画の中で、重点投資分野として掲げたセクター(部門)は2つある。1つはITセクター、そしてもう1つが空気圧縮機やポンプなどの産業用機器を中心とするインダストリーセクターだ。日立はそのインダストリーセクターにおいて、米国で相次ぐ大型買収を敢行。同セクターの統括責任者である青木優和副社長に買収の狙いや今後の成長戦略を聞いた。
(注)本記事は週刊東洋経済12月14日号の特集、『変わる日立 IoTで世界へ挑む』の関連インタビューです。

――1600億円近い巨費を投じて今年、ロボットSI大手の米JRオートメーションテクノロジーズを買収しました。その狙いは?

製造業は複雑な要素がものすごく多様に混ざり合っている。いろんなマネジメントが一つの製品となり、システムを組み上げている。だが、やっぱりまだデータが分断されているのが実情だ。そこをつなげるときに、今は必ず人が介在しており、それを機械に置き換える必要がある。

ただし、「鉄腕アトム」のようなロボットが出現して、人の代わりに何でもやってくれるかというと、そうはならない。ロボットメーカーが造った産業ロボットを製造業が実際の生産ラインに導入する際には、そのラインに最適化するプロセスが欠かせない。そのプロセス、仕事が「ロボットSI」であり、製造業でこれからどんどん重要になっていく。だから今回、ロボットSIで最大手のJRオートメーションを買収した。

今回の買収は必ず日立のミッシングパーツを埋める大きな要素になる。私も現場を何度も見に行ったが、同社には高度な知見やノウハウがある。そこに日立のIoT基盤「ルマーダ」の要素を入れれば、もっとユニークなラインビルディング(生産ライン構築)、さらにはスマートファクトリーのニーズに応えるソリューションの会社になっていける。

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