――1600億円近い巨費を投じて今年、ロボットSI大手の米JRオートメーションテクノロジーズを買収しました。その狙いは?
製造業は複雑な要素がものすごく多様に混ざり合っている。いろんなマネジメントが一つの製品となり、システムを組み上げている。だが、やっぱりまだデータが分断されているのが実情だ。そこをつなげるときに、今は必ず人が介在しており、それを機械に置き換える必要がある。
ただし、「鉄腕アトム」のようなロボットが出現して、人の代わりに何でもやってくれるかというと、そうはならない。ロボットメーカーが造った産業ロボットを製造業が実際の生産ラインに導入する際には、そのラインに最適化するプロセスが欠かせない。そのプロセス、仕事が「ロボットSI」であり、製造業でこれからどんどん重要になっていく。だから今回、ロボットSIで最大手のJRオートメーションを買収した。
今回の買収は必ず日立のミッシングパーツを埋める大きな要素になる。私も現場を何度も見に行ったが、同社には高度な知見やノウハウがある。そこに日立のIoT基盤「ルマーダ」の要素を入れれば、もっとユニークなラインビルディング(生産ライン構築)、さらにはスマートファクトリーのニーズに応えるソリューションの会社になっていける。
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