日立は30代〜40代前半の若手優秀層50人を「フューチャー50」(F50)に選び、幹部候補生としてタフな仕事を特別に与え育成している。社内外に公表はしていないが、その一人に会えた。
日立が買収した欧州鉄道システム会社のイタリア本社に10月から副本部長として赴任、500人以上の外国人を仕切る44歳の小岩博明氏だ。京都大学工学部を卒業、2001年に日立に入社。配属された大みか事業所で、「当時部長だった東原社長から『僕はドラえもんに憧れて日立に入った。君は何がしたい?』と聞かれ、日立って面白い会社だと思った」。
小岩氏がF50の“称号”を得たのはそれから15年以上経った2年前だ。東原社長との食事に複数人が呼ばれ、「あなたたちは選ばれた」と突然伝えられた。「衝撃的だったので今でも覚えている。そういうのは雲の上から気づかれないようにするものだと思っていた。だから、逆にこの会社は本気だと思った」。
小岩氏は鉄道の運行管理システムを長く担ってきた。06年に1年のつもりで英国研修に行ったが、10年以上も駐在。「最初は15人ほどだったが、今や1万3000人に増えた。黎明期に携われたのはよかった」と言う。日立で最もグローバル化が進んだのはまさに鉄道部門だ。目標は「将来のリーダー」。「社長を目標にはしたくないが、社会を変える手段としてぜひやってみたい」と意欲的だ。
この記事は有料会員限定です
残り 381文字
