世界の観光客を呼び込むためには戦略が重要。両リゾートの違いとは?

日本人が多いイメージのワイキキだが、現在はさまざまな地域の人が集まっている
ハワイの観光産業が黄金時代を迎えている。最重要指標である観光収入と観光客数は、ここ数年、毎年のように過去最高を更新し続けている。
背景にあるのが米国本土からの好調な集客だ。2018年に米国本土からの観光客数は636万人と過去最高を記録。西海岸や東海岸からの航空路線が増えており、客数増に貢献している。日本人の観光客数は、ピークだった1997年の221万人に戻っていない(18年は157万人)。
ハワイが今のように「世界のトップリゾート」と呼ばれるまでには紆余曲折があった。約1500年前、南太平洋にあるマルケサス諸島のポリネシア人がハワイ島に到達し、独自の文化を築いた。1810年にはカメハメハ大王がハワイ諸島を統一したが、1898年、ハワイ経済の大半を支配していた米国人入植者が政府を転覆し、ハワイは米国の属領となった。当時はサトウキビやパイナップルの生産が主要産業だったが、フィリピンなどとの競争に勝てず衰退した。
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