観光リゾートを支える大型ホテル。その開発計画を詳細検証。
「ワイキキの喧噪から、真っ白なハレクラニに一歩足を踏み入れると、驚くほどの静寂感が広がる。あの雰囲気はほかではなかなか味わえない」と、ある観光コンサルタントは目を細めて語る。そのハワイの超名門ホテル、ハレクラニが沖縄に上陸する。
三井不動産は7月26日、沖縄本島の西海岸にある恩納村(おんなそん)に360室の「ハレクラニ沖縄」を開業する。ハレクラニは1917年に、ホノルルのワイキキで開業した高級ホテル。名前は現地語で「天国にふさわしい館」を意味する。ハワイ在住で、かつてハレクラニに住んでいた経験がある経営者は「高級ホテルなのに、サービスはとてもフレンドリー。長く働いている従業員がたくさんいて、居心地がよく、何度でも泊まりたくなる」と太鼓判を押す。81年に三井不動産が不動産と運営会社を買収し、84年に現在の本館を建設した。
ハレクラニは20年ほど前からオアフ島以外での新ホテル開発を検討してきたが、採算や開発許認可の問題で断念。そこで目をつけたのが恩納村だ。三井不動産のホテル・リゾート本部で沖縄プロジェクトを担当する薙野(なぎの)順彦・統括は「ホテルの前は開けた海になっており、沈む夕日がきれい。敷地や空間を含めて、初めて見た瞬間に日本で1番のオーシャンリゾートになると思った」と語る。
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