ジャニーズ事務所にとって2018年はSMAP解散に匹敵する大激震の年だった。2月に関ジャニ∞・渋谷すばるが退所会見をし、4月にはTOKIO・山口達也の女子高校生へのわいせつ容疑が明るみに出た。6月にはNEWS・小山慶一郎、加藤シゲアキ、手越祐也の未成年との飲酒騒動、9月に滝沢秀明の引退発表があった。
象徴的だったのは個々のタレントより事務所への批判が目立ったこと。タレントが矢面に立たされる一方、会見で語らないトップの姿勢に疑問の声が飛び交った。これまでジャニーズはどんな逆風が吹いても強気の営業戦略を貫き、ライバル事務所をねじ伏せてきたが、18年秋のテレビ局の番組改編ではプライム帯(19〜23時)の連続ドラマ主演が1作品にとどまり、バラエティの冠番組も減った。そして主戦場を低視聴率報道のリスクがない映画にシフトするなどの安全策を取った。
本物志向受け、実力派擁する事務所が台頭
安全策を取るもう一つの理由は人々の本物志向。とりわけ俳優には、「人気<実力」「若さ<経験」が求められる傾向が強まっている。たとえば『日経トレンディ』が田中圭を「18年のヒット人」に、中村倫也を「19年の顔」に選んだことからも、それがわかる。
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