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経営に「OBが口を挟む」日本企業の悪弊 平成経済の証言・出井伸之氏、その4(全4回)

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いでい・のぶゆき●1937年生まれ。早大卒。60年ソニー入社。オーディオ、ビデオ事業を担当後、宣伝担当役員。95年に社長兼COO。2000年会長兼CEO。05年に退任、06年にクオンタムリープを設立。(撮影:今井康一)
平成経済の証言・出井伸之氏(全4回)
第1回「米国の視察で衝撃、帰国後にアップル買収も提案」
第2回「企業統治と脱自前主義がソニーの絶好調を支えた」
第3回「プラットフォーマーになれず苦杯をなめる」
第4回「経営にOBが口を挟む、日本企業の悪弊」

2005年に会長職を退くまでの道は、本当につらかった。もともと社長就任から6年ほどで身を引こうと思っていたが、結局10年も続けてしまった。

特に難しかったのは、米国を本拠地とする映画事業だった。混乱していた経営を立て直し、グループ全体でビジネスとして大きくしていくことが必要だった。当時の日本企業にとって米国企業のPMI(買収後の経営)は新たなチャレンジだった。

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