がんや保険についての知識があいまいなのに、営業職員に言われるままにがん保険に入っている人は少なくないようだ。『販売員も知らない医療保険の確率』の著書があり、医療情報学が専門の長浜バイオ大学の永田宏教授に基本から聞いた。
答える人▶長浜バイオ大学教授●永田 宏
ながた・ひろし●筑波大学理工学研究科修士課程修了。東京医科歯科大学で医学博士号取得。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンターを経て現職。
Q. 「2人に1人はがんになる時代だからがん保険に入るべきだ」と営業職員に言われました。本当でしょうか。
A. 生涯を通して考えれば、確かに2人に1人の割合でがんにかかりますが、がんは高齢者に多い病気です。あなたが50歳とすると、10年後にがんにかかる確率は6%です。60歳でも男性で15%、女性は9%。これらの数字を参考に、がん保険に入るかどうかを検討するといいでしょう。
Q. がんで手術する確率はどのくらいなのでしょうか。
A. 最新(2014年度)の手術確率は下図のとおりです。それ以前は手術件数の正確な数字が公表されていませんが、胃がんや大腸がんの数字はほとんど変わっていないでしょう。肺がんや膵臓(すいぞう)がん、肝臓がんは手術方法の改良により増えてきていると思われます。
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