昨年11月、第一生命ホールディングスはドラッグストア大手のマツモトキヨシホールディングスと提携した。保険会社と大手ドラッグストアの提携は初の試みである。
マツモトキヨシ傘下の16店舗(健康・美容に特化した新型店「マツキヨラボ」全7店と、調剤併設のドラッグストア「マツモトキヨシ」9店)にパンフレットを設置。興味を持った来店客から電話や郵送で問い合わせをもらい、契約につなげる仕組みだ。
マツモトキヨシの保険販売はマツモトキヨシ子会社のマツモトキヨシ保険サービスが担い、商品は第一生命傘下にあるネオファースト生命の保険商品を扱う。
販売する保険は健康増進に沿ったものだ。(1)たばこを吸わない、あるいは1年以上禁煙していると保険料を割り引く、(2)契約時に健康年齢を判定し保険料を決める、(3)持病があっても5年間健康を維持すれば保険料を割り引く、の3種類の生命保険を取り扱う。
提携の背景には、双方とも健康増進を目的にした市場の可能性を見いだしていることがある。
マツモトキヨシが最近力を入れているのは「健康サポート薬局」の拡大。健康サポート薬局はかかりつけの機能に加え、薬や健康に関する相談も受けられる薬局で、保険の販売によって健康への関心が強い客を取り込み他社との差別化を図る狙いがある。
第一生命にとっては、営業先が自宅や職場から銀行や保険ショップへと多様化する中で、顧客との接点をより増やしたいとの狙いがある。「ドラッグストアと組むことで日頃から将来の健康を意識している層の情報を得ることができる」(営業企画部の鎭目哲郎次長)。今後、両社は双方が持つビッグデータを活用し、保険商品の開発も目指すという。
前のめりの第一生命 マツキヨは様子見
ただ、両者の思惑には温度差がある。第一生命は店舗への販売員の導入にも前のめり。一方、マツモトキヨシの小部真吾取締役管理本部長は「保険販売は健康サポートの取り組みの一つにすぎない」と強調。しばらくはパンフレット配布にとどめて様子を見る構えだ。
健康寿命に対する関心の高まりから、両社とも新市場の拡大を見通す。だが、短期的な戦術については大きく異なるようだ。
実際に昨年12月にパンフレットを設置以降、問い合わせはそう多くない。今後の導入店舗の拡大については両社で話し合って進めるという。
保険各社は顧客との接点を少しでも増やそうと試行錯誤している。だが、まだ始めたばかりで、営業上の効果を測るには時期尚早なのかもしれない。






















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