富士フイルムホールディングス(HD)の会長兼CEO(最高経営責任者)であり、6月から富士ゼロックスの会長にも就いた古森重隆氏。今回の不正会計をどう総括し、今後の成長戦略をどう描いているかを聞いた。
──富士ゼロックスの不正会計をなぜ富士フイルムHDは防げなかったのでしょうか。
富士ゼロックスは富士フイルムHDの売上高の40%以上を占める大きな会社で、複写機業界でリーダーシップをとるすばらしい会社だ。そこに「うちも調べさせてくれ」とは、普通は言わない。立派な会社だから。
取締役会には、私も含め富士フイルムHDの人も入っている。そこで大まかな人事案や販売計画など重要な案件が決定される。子会社の細かな話は出てこないが、それで管理できていると思っていた。そういうガバナンスだった。
だが、それは怒られた。東証に。怒られたというか、「あなたたちが悪いから、ちゃんと見ていないからこういうことになった」と言われた。言われてみればそのとおりだ。だからグローバル監査部というのを設置して、世界中の子会社も監査するようにした。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら