時計の針を約2カ月前に戻してみよう。9月8日の為替は円高に振れて1ドル=107円台。日経平均株価は1万9000円台前半で膠着状態にあった。
一方、海外に目を向けると、各国の株価指数は軒並み上昇していた。世界同時好景気、世界的なカネ余りを背景とした世界同時株高が進行する中で、日本株だけが独り出遅れていた。
様相が変わり始めたのは9月下旬からだ。9月19日に日経平均が2万円台を回復すると、そこからじりじりと上げに転じ一度も2万円を割らなかった。
株高が始まる前までとその後で大きく違うのは為替だった。1ドル=107円台だったドル円は、わずか2カ月で6円も円安になった。円安が企業業績に与える影響は小さくない。10月下旬には、大手企業の上方修正が相次いだ。
この間、世界同時株高はさらに過熱。10月に入ると、世界各国で株価指数は史上最高値を更新した。
つまり、世界的な好景気やカネ余りによる世界同時株高がベースにあり、円安の再燃や企業業績の改善が日本株の上昇に拍車をかけたといえそうだ。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら