ダウ工業平均、S&P500指数がそろって最高値を更新──。連日のように伝えられる米国株式市場の好調さを前に、米国株への投資に関心を持つ読者も多いだろう。
なじみの薄い海外への投資で、リスクが大きいと思われがちな米国株投資。だが、マネックス証券の益嶋裕マーケットアナリストは、「中長期的に見ると米国株は日本株よりボラティリティ(変動率)が小さく、着実に上昇している。資産形成を目指す投資初心者にも向いている」と言う。
米国株の魅力は、イノベーションで世界を席巻する成長企業が次々と登場すること。2006年と足元の時価総額を比較すると、エクソンモービルやゼネラル・エレクトリックといった顔ぶれが上位を占めていたが今では一変。アップルやアルファベット(グーグルの持ち株会社)、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムといった新顔が市場を牽引する。
株主還元に積極的なのも、米国企業の特徴だ。米国の個別株投資に詳しい個人投資家のバフェット太郎氏は、「20年以上の連続増配企業は日本では花王のみ。米国では100社以上ある」とその魅力を語る。花王は27年連続増配だが、米国では工業製品・設備メーカーのドーバーや日用品メーカーのプロクター&ギャンブル(P&G)が61年、ポストイットなどで知られるスリーエムが59年、コカ・コーラが54年と、長期間にわたって連続増配記録を更新中の銘柄が多い。
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