薬学部人気が沈静化している。大きな理由は、4年の課程を終えれば得られた薬剤師国家試験受験資格が、2006年から6年に延びたことにある。医療の高度化が進み、薬剤師の役割の重要性が増すことから、医、歯、獣医学部と同じ6年制に変わった。
文部科学省の発表によると、05年の国公私立大学合計で、薬学部の志願者数は14万8592人だった。それが6年制に変わった翌06年には10万1423人に減少。4万7169人、31.7%減だ。
それまで薬剤師は4年で取得できる最も価値の高い国家資格と位置づけられ、女子を中心に人気が高かった。それが、修業年限が延びたことにより敬遠されたのだ。学費が2年分余計にかかることも敬遠された理由だ。受験生は同じ6年なら医学部、4年での大学卒業を考えるのなら理学部や農学部、看護学部に流れた。現在は修業年限が6年の薬学科と薬剤師国家試験の受験資格は得られない4年の薬科学科などが設けられている。
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