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デジタル路線から転換、迷走ベネッセの再出発 カーライル出身の安達氏が今年3人目の社長に

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半年で3人目の社長登板。カーライル出身の安達氏はベネッセを救えるか。

ベネッセの東京本部(多摩市)。営業利益の9割超を稼いでいた教育事業の再建が急務だ(撮影:吉野純治)

「社員をモチベート(やる気を起こ)させてほしい。自分が先頭に立ってエネルギーを見せることが重要だ」──。

10月1日、通信教育大手ベネッセホールディングスの社長に就任した安達保氏は就任早々、幹部や事業部門の責任者にそう強調して回った。実際に教材を編集している現場も訪れ、社員たちに励ましの声をかけていった。同社ではトップが丁寧に現場を回るのは異例のことだ。

ベネッセの混乱が長引いている。2014年7月、子会社ベネッセコーポレーションで大規模な個人情報漏洩事件が発覚し、会員数が急激に減少。進研ゼミをはじめとする国内教育事業は、営業利益の9割超を稼ぐ主力事業だったため、16年度の営業利益は事件前の8割減の水準まで落ち込む見通しだ。

14年4月に社長に就任した原田泳幸氏は、業績を立て直せないまま今年6月に退任、後を継いだ福原賢一氏も約3カ月で退いた。そして10月からはベネッセの社外取締役を11年間務め、米投資ファンド・カーライルの日本代表を長く務めた安達保氏がトップに就任した。

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