米国メディアで特別な影響力を持つのが、地上波ネットワークテレビ。全米をカバーする4大ネットワーク(ABC、CBS、FOX、NBC)は、広告主が新商品やサービスをアピールするために真っ先に選ぶ媒体でもある。
日本のような全国紙が存在しないことも、4大ネットワークの存在感を際立つものにしている。しかしその4大ネットワークがさまざまな難問を抱え、ピンチに立たされている。
ネットワークの存続にかかわる危機
米ネットワークが直面している難問には、大きく分けて、「広告(CM)不況」「テレビ離れ」「番組制作費の高騰」などが挙げられる。
まず、広告不況だが、2008年のネットワークテレビ広告費は前年比3・5%減少となる220億ドル(米調査会社ニールセン)。広告事情専門の米調査会社TNSインテリジェンスによれば、CM売り上げが前年度割れしたのは05年以来のことだ。
09年はさらに悪化。09年上半期の広告出稿量は過去最大規模の15%減(前年同期比)。毎年5月に行われる米テレビ界の重要イベントで、新シーズン(9月以降)向けのCM売り交渉「アップフロント」では、昨シーズン比20%も落ち込んだ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら