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憲法と経済でぶつかる参院選 英国「残留」と読み誤った安倍首相

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参議院選挙は7月10日の投開票に向けて、論戦が連日続いている。今回の特徴は、安倍晋三首相ら政権与党側がアベノミクスを最大の論点と主張し、「現在の経済政策を続けるのか、逆戻りさせるのか」と問いかけている点だ。これに対して、民進党や共産党などはアベノミクスを批判するとともに安倍政権による憲法改正阻止を訴えている。英国がEU(欧州連合)離脱を決めたことで、世界同時株安など景気の減速が懸念される問題も参院選に影を落としている。

憲法をめぐっては、自民党は公約集の末尾に「衆参の憲法審査会で論議する」などと触れているだけで、この参院選では大きな争点にしたくない気持ちが伝わってくる。憲法改正が争点となれば、無党派層が離反し選挙戦には必ずしも有利ではない、という判断が自民党にはあるようだ。

連立を組む公明党に至っては、参院選の公約で憲法改正に一言も触れていない。「憲法論議が熟していないため」(山口那津男代表)というわけだが、本音は支持母体の創価学会が憲法改正、とりわけ9条改正の論議に慎重なことを受けたためだ。

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