6月22日、午前10時。株主総会の開会を宣言したソフトバンクグループの孫正義社長は、最初にこう語った。
「昨日の発表のとおり、副社長のニケシュ・アローラは本総会終結のときをもって代表取締役・取締役を退任することに伴い本総会も欠席となりますが、一言ごあいさつがございます」。そして、「ニケシュ」と舞台の上手(かみ て)に声をかけた。
上手から出てきたニケシュ氏は感謝の言葉をひととおり述べた後、「2年前に種まきの仕事を与えられた。ソフトバンクの経営幹部と何時間も話し合い、将来は事業会社と投資会社の集合体であるべきだという結論に至った。それを『ソフトバンク2.0』と呼ぶようになった」と2年前を淡々と振り返った。
ニケシュ氏の演説は合計でおよそ7分30秒。「スナップディール、クーパン、トコペディア……」と投資先の社名を一つひとつ挙げた後、「買うだけでは儲からない。売却が必要となる」と持論を展開し、「この6週間で180億ドルを生み出せたのは誇りに思う」と語気を強めた。
この記事の特集
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら