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黒田緩和はもう必要ない 講義1 小幡 績の日銀論

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マイナス金利政策の評判が芳しくない。未踏の領域に踏み込み始めた金融政策はいったいどこへ向かうのか。小幡績・慶応義塾大学准教授に聞く。

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Q 小幡先生、2月にスタートしたマイナス金利政策について、どのように評価していますか。

マイナス金利は以前から議論されており、量的緩和は理論的に邪道で、マイナス金利政策は選択肢になりうるとされてきました。

Q マイナス金利政策のほうが金融緩和の選択肢として有効なのですか?

A マイナス金利政策とは、金利を下げるという金融緩和の本質の延長線上にあり、金利がゼロになってしまったという状況が異常なだけで、金利を直接下げるという意味で王道の政策です。

政策金利をゼロ以下に下げることは難しいと考えられてきましたが、マイナスの政策金利で生じる歪みのコストを上回るメリットのある可能性があれば不可能ではなく、日本銀行はそう判断したということです。

とにかくマネーサプライを増やせばよいという、なぜ実体経済に効果があるのか理論的にははっきりしない量的緩和政策に比べれば一応スジの通った特殊対応で、「まっとうな異常さ」ともいえるでしょう。

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