有料会員限定

必要なのは政治的楽観主義 安倍政治への対抗

印刷
A
A
11月11日、米軍普天間飛行場の辺野古移設について、国の是正指示に応じないことを表明する沖縄県の翁長雄志知事(時事)

戦後70年の年の最後の時評なので、今年を振り返ってみたい。今年は新安全保障法制の成立という平和国家路線からの大きな転換が起こった。政治学の世界でも、松下圭一、篠原一など、1920年代生まれで青年時代に戦争を経験し、それを土台に政治学研究を深めていった学者が相次いで亡くなった。戦後政治学の終わりを痛感させられる。これらの学者は、敗戦後占領軍によって与えられた制度としての民主主義を、理念や精神として、あるいは実践や行動として日本に定着させることを目指し、長年思索と発言を続けた。

特に、両氏に共通するのは、政治を論じるときの時間軸の長さと、突き抜けた楽観主義である。

松下は50年前から、情報公開と参加に基づく分権と自治を主張し続けた。沖縄県の反対にもかかわらず辺野古の新基地建設を強行する中央政府の姿勢を見れば、地方分権など夢のまた夢と感じるかもしれない。しかし、県があそこまで戦い、裁判を通して国の非違をただせるということは、20年前までは考えられない事態であり、やはり分権は進んでいるということもできる。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
トヨタ国内販売幹部が交代、増える受注残に危機感
トヨタ国内販売幹部が交代、増える受注残に危機感
スズキ「納車6ヶ月待ち」国内販売の深刻な事態
スズキ「納車6ヶ月待ち」国内販売の深刻な事態
ウマ娘ヒットの裏で「スマホゲーム」が深める苦境
ウマ娘ヒットの裏で「スマホゲーム」が深める苦境
ニトリ、家具の王者が「家電攻略」に動き出す必然
ニトリ、家具の王者が「家電攻略」に動き出す必然
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内