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改憲論議にどう生かすか EU離脱決めた直接投票

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熱狂から冷め、離脱へと投票したことを後悔している英国民も多いという(dpa/時事通信フォト)

EU(欧州連合)離脱を選択した英国の国民投票から2週間余が過ぎたが、激震は続いている。世界市場の不安は沈静化したが、英国凋落やEU弱体化などによる経済危機の懸念は消えていない。

政治的な不安要因も大きい。一つは英国の「統一の危機」だ。連合王国の四つの地域の分裂、高齢層と若年層の世代間対立、支配階層と一般民衆の亀裂という三つの内部分断が国民投票で顕在化したという。

今回の英国の国民投票は、他国と同盟関係を結ぶ民主主義国のあり方について、いくつも問題提起を行った形となった。中でも、包括的に人や政党を選ぶ通常の選挙と違って、具体的な論点の是非を有権者の直接投票に委ねるやり方が民主政治にとって有効・有益かという問題を浮かび上がらせた。

民主主義国の政治形態は議院内閣制、大統領制、大統領型リーダーと議会の二元代表制などさまざまだが、主権者は国民や住民だ。直接投票は、国民や住民からすれば「民意の表明」、国や地方自治体にとっては「民意の測定」となる。各国とも、すべてのテーマにおいて直接投票で民意を測定するのは不可能だから、選挙で人や政党を選ぶ代議制民主主義を採用しているにすぎない。

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