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VW陥落で「トヨタ一強」へ 混沌時代の自動車勢力図

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その壁に近づくと会社に危機が訪れるという、自動車業界のジンクス「1000万台の壁」。躍進著しかったフォルクスワーゲン(VW)も、この壁に激突してしまった。

VWは2007年、18年に1000万台という世界販売目標を発表した。そして昨年、4年前倒しで目標を達成した。15年上半期(1~6月)の販売台数はトヨタ自動車を2万台上回る504万台。念願の世界一が見えてきた、まさにそのときに不正問題が火を噴いたのだ。

[図表1]
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世界最大の自動車メーカーだったゼネラル・モーターズ(GM)は、年間販売台数が900万台を超えると成長の勢いが止まり、リーマンショックを引き金に09年に経営破綻に追い込まれた。米政府の救済を受けて10年に再上場を果たすが、14年には大規模かつ長期間にわたるリコール隠しが発覚した。

販売台数でGMを07年に抜き去ったトヨタ自動車もまた、1000万台の大台を目前にリーマンショックで赤字に転落した。その後も大規模リコール問題、東日本大震災、超円高と、次々と危機に見舞われた。

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