日本企業に損失飛び火 ブラジル石油の汚職
ブラジルのペトロブラス社で起きたスキャンダルが日本企業に影を落とす。
対岸の火事ではなかった──。ブラジルの国営石油会社・ペトロブラスの汚職問題の波紋が日本企業の間に広がっている。
5月14日夕刻、ブラジルの首都ブラジリアに、IHIの斎藤保社長、川崎重工業の村山滋社長、三菱重工業・ブラジル現地法人の相原良彦社長、三菱商事の白木清司副社長らが集合。ブラジルのルセフ大統領と1時間弱の会談を行った。各社が出資する造船所で、売掛金の回収が滞っている件について、大統領に対応を直訴するためだ。
日本企業への支払い滞留
2006年にブラジル沖合のプレソルト(岩塩層下)で大型鉱区が発見されて以降、ペトロブラスは同権益での大規模な投資を始めた。日本企業が海洋石油開発を当て込み、ブラジルにこぞって進出したのは12~13年だ。
ところが、14年春以降、リベートを乗せた水増し契約の締結や政治家への違法献金、資金洗浄などが続々と発覚。同社元幹部や元下院議員が次々に起訴されたほか、米国証券取引所や司法省も動きだし、政財界を巻き込む大スキャンダルとなった。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら