ヤマダ電機が大量閉店に踏み切る。出店攻勢で「王国」を築いたヤマダの方針転換は量販店時代が終わりつつあることを意味する。
見えてきたヤマダの実像 大転換の予兆はあった
5月24日、日曜日の午後1時過ぎ。青空が広がり、少し汗ばむ陽気だった。JR京葉線の潮見駅から徒歩数分の場所に目的地はあった。ヤマダ電機・New江東潮見店(江東区)。薄汚れた外壁にはうっすらと「コーナン」の文字が見える。以前入居していたホームセンターの名前である。
「ヤマダ40店一斉閉鎖」。当日流れたニュースが影響しているのだろう。駐車場目指して、続々と車が吸い込まれていく。第一報を裏付けるように入り口前には「閉店セール」の真っ赤なのぼりが揺れていた。まさしくその閉店店舗の一つがこのNew江東潮見店である。
店内に入るドアには「閉店セール!」と赤い文字で書かれたA4判の紙がいくつも張られている。入り口近くのワゴンにはスマートフォンケースなどの小物類が、たたき売りのような値段で山積みされていた。「50%引きさらにポイント10%進呈」の紙が張られた商品もあったが、数日前から閉店セールが行われていたせいか、もう商品がなくスカスカな棚も目立っている。
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