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経済力で抑え込めるか ASEANとの紛争は

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南シナ海でベトナムやフィリピンとの深刻な領有権問題を抱える中国。 日米の関与を排しつつ、ASEANと交渉する「双軌」路線を打ち出した。

昨年夏にはベトナムと中国が洋上で一触即発の事態に(昨年7月に南シナ海で撮影された中国の公船)(ロイター/アフロ)

2月20日にロイター通信は、最近公開された南シナ海の衛星画像などから、「(中国の)人工島の建設は南沙諸島の六つの岩礁に拡大」していると報じた。だが、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の反応は予想以上に冷静だった。こうした態度は、中国との関係に変化が生じていることを示唆する。

中国の対ASEAN政策変化の端緒は、2014年に見ることができる。8月9日、ASEAN外相会議後の記者会見で、中国の王毅外交部長(外相)が、「中国は『双軌思考』に基づいて南シナ海問題を処理することに賛成し唱道する」と述べたのだ。中国が南シナ海問題に関して「双軌」という言葉を使用したのは、これが初めてである。「双軌」とは、直訳すれば「二つの軌道」という意味だが、ここでは「争議については当事国同士が友好的な協議を通じて平和的解決を追求する」と、「南シナ海の平和と安定については中国とASEANが共同でこれを維持する」という二つの協議のトラックを意味している。

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