聖域だった軍の経理が軍によって徹底調査されることになった。アメとムチを使い分ける習近平主席の「改革劇場に」メディアは熱狂している。
2月11日、中国国内の主要メディアは一斉に「全軍財務工作大清査」を大々的に報じた。全軍財務工作大清査とは、文字どおり中国人民解放軍(以下、解放軍または軍)の財務を全面的かつ徹底的に洗い直すことだ。あるテレビ番組では、「今後1年間かけて2013年度と14年度の2年度分の調査を徹底して行う」とキャスターが興奮ぎみに伝えていた。
鳴り物入りで進められる調査の内容への言及はメディアによって異なるが、「経費および支出に不正がないかの精査」「ニセ領収書が交じっていないかの審査」「内部接待の状況の把握」「予算外経費の管理状況の把握」「経費流用実態の把握」「(装備品などに関する)商標の偽造の有無の調査」「不正なプール金の有無の調査」などだという。
軍に対する厳しい調査を行う目的としては、「公金の浪費を防止すること」のほか、「政策のすき間を利用して軍幹部が私腹を肥やす行為にメスを入れること」といったことが指摘され、最終的には「国の財産を厳しく管理することを常態化させる狙い」があるのだと報じている。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら