六中全会では、習近平主席が党の「核心」と表現されたことばかりが注目された。ただ、閉幕直後のある会議で中国共産党の重要課題が諮られている。
相変わらず習近平国家主席の独壇場であった──。「六中全会(第18期中国共産党中央委員会第6回全体会議)」が閉幕した後に感じた率直な感想である。
日本のメディアの多くは、習近平を党中央の「核心」と位置づけたことをことさら大きく取り上げていたが、中国国内の反応は、むしろ“いまさら感”の強い話題だったのではないだろうか。集団指導体制を敷き「核心」と呼ぶことをやめた胡錦濤が例外であって、毛沢東から鄧小平を経て江沢民に至る期間、指導者はずっと「核心」であり続けたからだ。いずれにせよ習近平の“一強”が再確認された六中全会だった。
習近平というリーダーがここまで権力を集中させた背景には、人事の妙と組織の改編という両面がある。そして、組織の面では、2013年12月末に設立された「党中央全面深化改革領導小組」(改革を全面深化させるための中央指導グループ。以下、「全面深化改革小組」)にその役割のすべてが集約されている。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら