アリババの「独身の日」商戦は今年も盛況で、わずか1日で1.9兆円の取引があった。ただ、伸び率は予想を下回るなど徐々に課題も見え始める。
わずか1日で1兆9000億円──。中国のネット通販業者が一大セールを仕掛ける11月11日の「独身の日」。最大手アリババグループのショッピングサイト「Tモール(天猫)」が行ったセールの総取引額は昨年を32%上回る最高記録を更新し、ケタ外れの購買力をあらためて見せつけた。しかし伸び率は昨年の約半分に減速し、消費者からはマンネリ化もいわれ始めるなど、8年目を迎えて中国の国民的行事となった同セールは岐路に立たされている。
とにかく記録ずくめの1日だった。11月11日午前零時からスタートしたセールの取引額は開始わずか52秒で10億元(1元は約16円)、6分58秒で100億元を突破。午後3時過ぎには前年の取引額912億元を抜いて過去最高を更新し、24時間後の終了時には1207億元に達した。
代金決済システムもフル稼働した。同グループが提供するオンライン決済システム「アリペイ(支付宝)」の決済回数は開始直後から12万回/秒を記録。昨年の最高8万5900回/秒を大きく上回った。数分間、一部で取引がしにくくなる不具合はあったものの、24時間延べ数千万回に上る決済を乗り切り、処理能力の高さを証明した。
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