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習政権が解放軍に大ナタ 高まる改革への不満

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習近平指導部は、人民解放軍の姿を大きく変える改革を断行中だ。あえて摩擦を辞さない過激さの背景には、軍の根深い腐敗への危機意識がある。

汚職容疑で起訴が決まった郭伯雄(右)は「軍内第一虎」と呼ばれた大物だった(2007年の写真)(ロイター/アフロ)

2016年の幕が明けてまもなく、習近平指導部が「軍改」(軍事改革)へ本格的に着手した。

大々的な組織の改編を伴う「軍改」の目玉の一つが、7大軍区解体であり、本連載で既報のとおり「1+4」(中部+東西南北の戦区)に改編されることが明らかになった。

さて、筆者は以前の記事の中で「『肩書だけがあって実権はないポスト』が量産されることだけは間違いない」として、実権を奪われた軍人たちの不満が指導部に向かうという問題を指摘した。その懸念はいま確実に現実味を帯び始めているようなのだ。

軍事情勢にも通じた共産党の関係者が語る。

「習主席がトップを務める党中央軍事委員会の下で行われた『軍改』では7大軍区を5戦区にします。軍人の移動は、その家族も含めた大規模なものになりますが、そのために与えられた時間が極めて短かったのも、今回の改革の特徴です。まるで毛沢東時代の“8大軍区司令入れ替え(対調)”のような命令に、現場は大混乱だったようです」

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